沖釣りで釣った魚の捌き方!初心者でも簡単にできる3枚おろしのコツ
〜ヒラメ・ブリ・マダイ・カツオを“美味しく捌く”ための現場目線の解説〜
沖釣りの醍醐味は、なんといっても「自分で釣った魚を自分で食べること」。
そして、それを成立させるために避けて通れないのが――
“捌き(さばき)”の技術です。
正直、カヤックフィッシングを始めた頃は、釣るのに夢中で、魚を捌くことまで考えていませんでした。
けれど、実際に釣った魚を刺身で食べようと思ったとき、
「ウロコが飛び散る…」「骨に身が残る…」「身がグチャグチャに…」ということが何度もありました。
でも、道具と手順を覚えれば、初心者でも十分きれいに3枚おろしは可能です。
今回は、私自身が実際にヒラメ・ブリ・マダイ・カツオをカヤックから釣って捌いてきた経験をベースに、
それぞれの魚種ごとのコツとポイントを、リアルにお伝えします。
✅ この記事でわかること
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魚種ごとの下処理の順番と、必要な道具
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初心者でも失敗しづらい“3枚おろしの基本”
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実際の釣果でやっている「家庭での捌きルーティン」
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カヤック釣りで持ち帰る際に意識すべき下処理ポイント
1. 捌きの基本は“3つの手順”だけでOK
3枚おろしと聞くと難しそうに思うかもしれませんが、基本はこの3ステップです。
✅ STEP1:ウロコ取り&内臓出し(下処理)
→ 魚の表面をきれいにして、身を傷めないようにする
✅ STEP2:頭と尻尾を落とす
→ 包丁を入れるスペースを確保
✅ STEP3:背骨の上・下で2枚に分けて、真ん中の骨をはずして3枚に
ポイントは、「包丁を引く」ことと「骨を感じながら進める」こと。
力で押し切ろうとすると、身が崩れます。
2. 魚種別:釣ってきた魚を美味しく捌く3枚おろしのコツ
ここからは、実際によく釣ってくるターゲット別に、私が普段やっている捌き方を紹介します。
🐟 ヒラメ(平たい魚の代表格・骨の構造が独特)
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特徴:5枚おろしが基本(左右で2枚ずつ+骨1枚)
✅ 捌き方のポイント
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ウロコは皮を剥がすなら不要。皮付きで刺身なら軽く落とす
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中骨の真上から背・腹の順に切る
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ヒレ周りの骨が固いので、包丁を立てて丁寧に切る
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中央の背骨は最後に包丁で外す
💡 ポイント:表と裏、どちらも中骨をまたいで4枚のフィレを取る意識。
🧠 実体験:最初は骨の位置が分からずグチャグチャに。今はヒレを“境界線”に見立てて切ると迷わずいけます。
🐟 ブリ(青物の定番・サイズが大きくて扱いが難しい)
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特徴:身がしっかり、脂も多く包丁が滑りやすい
✅ 捌き方のポイント
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ウロコを落としてエラを外す
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頭は斜めに落として、中骨に沿って腹側・背側を分ける
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中骨に包丁を当てながら、“剃るように”切るとロスが少ない
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血合い骨(中央)をV字に切って取り除く
💡 ポイント:ブリは脂が多いため、包丁をこまめに拭きながら使うと切れ味が持続します。
🧠 私はカヤック釣行で釣ったブリは必ず“身が締まる翌日以降”に捌くようにしています。その方が捌きやすい。
🐟 マダイ(万能魚・身も皮も活かせる)
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特徴:ウロコがしっかり、骨も太め
✅ 捌き方のポイント
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ウロコはしっかり落とす(キッチンで広がるので袋内作業推奨)
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頭は硬いので中骨の“やや後ろ”から切ると外しやすい
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骨に包丁を当てながら、皮を破らずに進める
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腹側の骨を断ち切るときは、体重をかけず“押さえ+引き”で切る
💡 ポイント:皮が美味いので、炙りや湯引き用に“皮付き”で保存する身も残すのがおすすめです。
🐟 カツオ(スピード勝負・身が柔らかい)
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特徴:痛みやすく、皮が固い、骨がやや細かい
✅ 捌き方のポイント
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ウロコは少なめなので軽く流すだけでOK
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尾の方から背開きにする
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身が柔らかく崩れやすいため、力を入れず“なぞるように”刃を入れる
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血合いを抜くか残すかで、風味が大きく変わる(好みで調整)
💡 カツオは釣ったその日のうちに捌いて、タタキ or ニンニク醤油漬けにして保存が◎
🧠 私は釣行後の帰宅が遅くなったときは、「三枚おろし→真空パック→冷蔵庫で一晩」だけでも充分美味しくなります。
3. 捌く前の準備&道具の選び方
✅ これだけは揃えたい基本の道具
道具 | 理由 |
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よく切れる出刃 or フィレナイフ | 力ではなく“切れ味”が命 |
ウロコ取り(もしくは歯ブラシ) | 飛び散りを抑える |
キッチンペーパー&バット | 血や水分をすぐ吸収できるように |
まな板+すべり止めマット | 安定感が命(捌きミスを防ぐ) |
💡 実体験:100均の滑り止めシートをまな板下と魚の下に使うとかなり安定します。
4. よくある失敗パターンとその対策
失敗 | 原因 | 対策 |
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身が崩れた | 力を入れすぎ、包丁が切れない | 包丁を研ぐ&引き切る意識 |
ウロコが残って口当たりが悪い | 取り切れていない | 最初に徹底的に取る。皮引きで再確認 |
骨に身が残る | 包丁の角度が甘い | 骨に沿わせて“なぞる”ように切る |
✅ まとめ:捌きが上手くなれば、釣りがもっと楽しくなる
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魚種ごとの骨の構造や皮の扱いを理解することが大切
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力任せではなく、切れ味と感覚を大事にする
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自分で釣って、自分で締めて、自分で捌いた魚は、どんな高級魚より美味い
✅ 最後に
カヤックフィッシングは、「自分の力で魚を獲る」スタイルです。
だからこそ、その魚に対して、最後まで“丁寧に向き合う”というのも、この釣りの醍醐味だと私は思っています。
捌くのが苦手でも、まずは1匹を丁寧に仕上げてみることから始めてみてください。
失敗しても、あなたが釣った魚であることに変わりはありません。
包丁を持つ時間も、釣りの一部として楽しんでみてくださいね。
釣果の価値が、何倍にも広がるはずです!🎣🔪✨