SUPエレキ完全ガイド|パドリング疲れを解消する最新電動化の選択肢
SUPフィッシングを楽しんでいると、必ずぶつかる壁があります。
それは「パドリングの疲労」です。
朝イチのポイントまでパドルで漕いで、釣りをして、また漕いで帰る。風が強い日は向かい風との戦い。気づけば腕はパンパン、釣りに集中する体力が残っていない……。
そんな悩みを解決するのが「SUPエレキ」、つまりSUPの電動化です。
この記事では、SUPフィッシングの電動化を検討している方に向けて、従来のエレキモーターの課題と、それを解決する最新の選択肢について詳しく解説します。
なぜSUPフィッシングにエレキが必要なのか?
SUPフィッシングの最大の魅力は「手軽さ」と「機動力」です。
カヤックやボートよりも軽量でコンパクト、車への積載も簡単。浅瀬にも入れるため、ボートでは行けないポイントを攻められます。
しかし、その手軽さと引き換えに「パドリングの負担」がついて回ります。
SUPフィッシングの現実的な課題
- 往復のパドリングで体力を消耗:釣りのベストタイムに疲れて集中できない
- 向かい風や潮流との戦い:思った場所に行けない、流される不安
- ポイント移動のたびにパドル:釣りのリズムが途切れる
- 荷物が多いと漕ぎにくい:クーラーボックス、ロッド、タックルで重量増
これらの課題を解決するために、多くのSUPアングラーが「SUPエレキ化」を検討し始めています。
従来のSUPエレキ(エレキモーター)の課題
SUPフィッシングの電動化というと、真っ先に思い浮かぶのが「エレキモーター」です。
ミンコタやモーターガイドなどの製品を、専用マウントを使ってSUPに取り付ける方法が一般的でした。
しかし、実際に導入したアングラーからは、以下のような声が聞かれます。
1. バッテリーが重すぎる問題
従来のエレキモーターは鉛バッテリーやリチウムバッテリーが必要です。
- 鉛バッテリー(50Ah):約15〜20kg
- リチウムバッテリー:約5〜8kg
SUP本体の重量に加えて、このバッテリー重量が加わると、持ち運びや車への積載が一気に大変になります。
「SUPの手軽さ」という最大のメリットが失われてしまうのです。
2. 取り付け・取り外しの手間
エレキモーターをSUPに固定するには、専用マウントが必要です。
- マウントの接着やネジ止め
- モーター本体の取り付け
- バッテリーの配線と固定
- 使用後の取り外しと保管
毎回の準備と片付けに時間がかかり、「ちょっと釣りに行く」という気軽さがなくなります。
3. 操作性とメンテナンス
- スロットルレバー操作:片手がふさがり、ロッドワークに支障
- プロペラの破損リスク:浅瀬や岩場で接触
- 塩害対策:海水使用後の洗浄が必須
- 保管場所の確保:モーター本体とバッテリーで場所を取る
4. 法規制の問題
SUPの長さが3.3m以上でエレキモーターを装着する場合、船舶免許が必要になります(日本の法律)。
手軽に始めたSUPフィッシングが、突然ハードルの高い趣味になってしまうのです。
SUPエレキの新しい選択肢:BixpyJet
従来のエレキモーターの課題を解決する製品が登場しています。
それが**BixpyJet(ビクスピージェット)**です。
BixpyJetとは?
BixpyJetは、世界最小クラスのウォータージェット推進システムです。
従来のエレキモーターとは異なり、「プロペラ」ではなく「ウォータージェット」で推進するため、浅瀬や障害物の多いエリアでも安心して使用できます。
BixpyJetが従来のエレキと違う5つのポイント
1. 圧倒的な軽量コンパクト設計
- ジェット本体:約1.4kg
- バッテリー:約2kg(最小モデル)
- 合計:約3.4kg〜
従来のエレキモーターシステム(15kg〜25kg)と比べると、約1/5〜1/7の軽さです。
この軽量性により、SUPの「手軽さ」を損なうことなく電動化が可能になります。
2. 取り付け・取り外しが超簡単
BixpyJetは専用アダプターを使用することで、工具不要で約30秒で着脱が可能です。
- パドルに装着するタイプ
- SUP後部に固定するマウントタイプ
- カヤックに取り付けるタイプ
使いたいときだけ装着、使わないときは外して保管できるため、SUPの多目的利用にも対応します。
3. ワイヤレスリモコン操作
BixpyJetは防水ワイヤレスリモコンで操作します。
- 前進12段階のスピード調整
- 後進3段階
- 片手で操作可能
- リモコンは浮く構造で落水しても安心
両手が自由に使えるため、ロッドワークやリール操作に支障がありません。
4. ウォータージェット推進のメリット
プロペラ式のエレキモーターと違い、ウォータージェット推進には以下のメリットがあります:
- 浅瀬でも安心:プロペラがないため、岩や障害物に接触しにくい
- 水草に強い:プロペラに絡まる心配がない
- 静音性:魚を驚かせにくい
- 安全性:回転するプロペラがないため、万が一の接触時も安全
5. 多用途で使える拡張性
BixpyJetは、SUPフィッシング以外にも使えます:
- カヤック
- スキューバダイビング(水中スクーターとして)
- シュノーケリング
- SUPクルージング
アタッチメントを変更するだけで、さまざまなマリンアクティビティに対応できるため、投資効率が高い製品です。
BixpyJetのスペックと航続距離
主要スペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 最大速度 | 約11km/h |
| スピード調整 | 前進12段階、後進3段階 |
| バッテリー駆動時間 | 低速:約10時間 / 最高速:約75分 |
| 充電時間 | 約3〜4時間 |
| 防水性能 | IPX8(完全防水) |
| 重量 | ジェット本体:約1.4kg / バッテリー:約2kg |
実際の使用シーン別の航続距離
【ポイント移動メイン】
最高速(11km/h)で使用した場合:約75分の連続航行が可能。 往復5km程度のポイント移動に最適。
【流し釣りメイン】
中速(5〜7km/h)で使用した場合:約3〜5時間の連続使用が可能。 潮流に乗りながらゆっくり流す釣りスタイルに適しています。
【ドリフト補助】
低速(2〜3km/h)で使用した場合:約10時間の連続使用が可能。 風や潮で流されるのを防ぐための「ポジションキープ」として使えば、1日中釣りが可能です。
SUPエレキ導入を検討するときのポイント
1. 自分の釣りスタイルを確認する
- ポイントまでの距離:片道1km以内なら低速で十分
- 釣り方:ドリフト主体か、ランガンスタイルか
- 出船頻度:週に何回出るか(準備の手間とのバランス)
2. 持ち運びと保管を考える
- 車のトランク容量
- 自宅の保管スペース
- 持ち運びの体力(女性や高齢者でも扱えるか)
3. 予算とコストパフォーマンス
従来のエレキモーターシステム
- エレキモーター本体:3〜5万円
- バッテリー:2〜5万円
- 充電器:1〜2万円
- マウント:1〜2万円
- 合計:7〜14万円
BixpyJetシステム
- BixpyJet本体セット:約25万円~(バッテリー、リモコン込み)
- アダプター:約1万円~
- 合計:26万円~
価格帯は同等ですが、重量・携帯性・取り付けの手軽さで圧倒的な差があります。
4. 法規制を確認する
- SUPの長さが3.3m未満:免許不要(推進装置付きでも可)
- SUPの長さが3.3m以上:船舶免許が必要
購入前に必ずSUPのサイズを確認しましょう。
まとめ:SUPエレキで釣りの幅が広がる
SUPフィッシングの電動化は、「パドリング疲れ」から解放され、釣りに集中できる最高の選択肢です。
従来のエレキモーターは重量とメンテナンスの課題がありましたが、BixpyJetのようなウォータージェット推進システムの登場により、
- 軽量コンパクト
- 取り付け簡単
- 多用途
という、SUPの良さを損なわない電動化が実現できるようになりました。
「もっと遠くのポイントに行きたい」 「風の強い日でも安心して出たい」 「体力を温存して釣りに集中したい」
そんな思いを持っているSUPアングラーにとって、SUPエレキ化は次のステージへの扉を開く一歩です。
あなたのSUPフィッシングライフが、さらに快適で充実したものになることを願っています。
【関連リンク】
- BixpyJet製品詳細ページ(準備中)
- SUPフィッシング用アダプター情報(準備中)
【よくある質問】
Q. BixpyJetは海水でも使えますか?
A. はい、完全防水(IPX8)で海水対応です。使用後は真水で洗浄してください。
Q. バッテリーはどのくらい持ちますか?
A. 低速で約10時間、最高速で約75分です。釣りのスタイルに合わせて調整できます。
Q. SUPの長さが3.3m以上ですが免許は必要ですか?
A. はい、日本の法律では3.3m以上の船に推進装置を付ける場合、船舶免許が必要です。
Q. 取り付けは難しいですか?
A. 専用アダプターを使えば工具不要で約30秒で装着できます。


