① 潮流の基本を理解する
カヤックフィッシングで最も重要なのが、潮の流れを把握すること。潮流は大きく分けて**「上げ潮」と「下げ潮」**があり、魚の活性に大きく影響します。
▶ 潮流チェックの基本
潮汐表・潮流予測アプリを活用し、以下のポイントを必ず確認しましょう。
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大潮・中潮・小潮の違いを理解する
- 大潮(流れが最も速い):活性が高いが、流れが強すぎるとカヤックの操作が難しい。
- 中潮(適度な流れ):最も釣りやすい潮回り。
- 小潮・長潮・若潮(流れが弱い):魚が広範囲に散りやすい。
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潮止まりを把握する
- 満潮・干潮の前後1時間は潮が止まるため、魚の動きが鈍くなる。
- **潮が動き始めるタイミング(潮が「効き始める」時間)**に合わせて釣りを開始するのがベスト。
▶ 潮流に合わせた釣り方
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潮上から潮下へドリフトする
- カヤックを潮の流れに乗せ、1.0〜1.5km/h程度でゆっくり流しながら探る。
- ベイト(小魚)が流されるスピードに合わせることで、ナチュラルな誘いが可能。
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潮目(潮流のぶつかる境界線)を狙う
- 潮目ではプランクトンが集まりやすく、それを狙うフィッシュイーターがいる。
- 魚探で水温や地形変化を確認しつつ、潮目を横切るようにルアーを流す。
Bixpy Jetを活用した潮流攻略
- Bixpy Jetを低速(3〜4段階目)で動かし、流されすぎないように微調整しながらドリフトを維持する。
- 風が強い場合でも、潮流の方向と逆側にモーターを使い1.0km/h以下で流すことで、より自然なルアーの動きを演出できる。
2. 天候を味方につけるカヤックフィッシング戦略
① 風速と風向きで釣りの組み立てを変える
カヤックフィッシングでは風の影響を受けやすいため、風速3m/s以上なら釣り方を工夫する必要があります。
▶ 風速別の釣行スタイル
風速 | 状況 | おすすめの釣り方 |
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0〜2m/s | 穏やかで釣りやすい | ピンポイント狙いが可能 |
3〜5m/s | 軽く流される | ドリフト釣法が有効 |
6m/s以上 | 操作が難しくなる | 風裏に回る or 釣行を控える |
追い風を使ってポイントへ移動し、帰りはBixpy Jetで楽に戻る戦略が有効。
Bixpy Jetの風対策
- 風速3m/s以下なら、Bixpy Jetなしでもある程度操作可能。
- 風速4m/s以上なら、Bixpy Jetを利用して進行方向をコントロール。
- 風速5m/s以上では、風裏(陸側)に回るか、釣行自体を見直す。
3. 潮流 × 天候 × 魚の動きを組み合わせる最適な戦略
① 魚の行動パターンを知る
- シーバス:風が吹くと活性が上がるため、風上の岸際を狙う。
- 青物(ブリ・カンパチ):潮目に集まりやすい。風が吹くと表層に出ることが多い。
- 真鯛:潮が緩んだタイミングでボトムを狙う。
4. 実践編:具体的なカヤックフィッシングのシナリオ
【シナリオ①】朝マヅメの潮目で青物狙い
- 風速2m/s、上げ潮が効き始める6:30に釣り開始。
- Bixpy Jetの低速(2段階目)で潮目の横を流し、ミノーをキャスト。
- 7:00、ナブラが発生!風上側からアプローチし、1投目で70cmのワラサをキャッチ。
【シナリオ②】風速4m/sの中、Bixpy Jetでシーバス攻略
- 風が強いため、風裏の河口付近へ移動(Bixpy Jetの5段階目を使用)。
- 岸際のストラクチャーを狙い、シンキングペンシルを流し込む。
- 風の影響で潮が寄せられ、シーバスのボイルを発見!ヒットに持ち込む。
まとめ:潮流と天候を制すれば釣果が変わる
- 潮流を利用してドリフトし、無駄な体力消耗を抑える。
- 天候の変化を予測し、風を味方にする戦略を立てる。
- Bixpy Jetを活用することで、より細かく潮や風の影響をコントロールできる。
自然を相手にするカヤックフィッシングでは、潮流と天候をいかに攻略するかが釣果の鍵を握ります。経験を積むほど、その重要性が実感できるはずです。